先日、久しぶりに新宿へ。
その際に、学生時代の話がでました。
よく「意外だわ~(@@)」と驚かれるのですが、
私は、大学での専門は金属だったんです。
金属加工が好きというからには・・・はい、相当なオタク気質です^^
今のようにカラフルな絵を描く世界とはかけ離れて
毎日作業着 (つなぎ)を着てトンカチ(とは業界人は言わないけど)を片手に
地味~なアトリエ生活でした。
そういえば、そのつなぎも硫酸がかかって、所々穴が空いていました。
ココに穴はマズイだろ~、ココだけは・・!
という最後の砦(どこだ?)に穴が空かない限り着続けていたので、みんなしてボロボロ・・。
今思うとどういう集団に見えたんだろう・・・(怖)
そんな学生時代に
私には「こういうのを創りたい!」とイメージしてた世界がありました。
説明が難しいのですが、
金属で造る繊細なレリーフ・・それも薬品加工を工夫しながら絵画的に・・
というイメージをずっと持っていたんですね。
卒業制作もそれに近い雰囲気で造りたかったのですが、
私の技術の方が追いつかず^_^;
イメージよりもかなりサイズアップして大雑把に・・汗っ
ところがですね、それがですね・・
先日の新宿で、出会ってしまいました!
あの時(24年前)にイメージしてた、そのままの世界観に。
サイズも加工もモチーフも、理想そのまま。
それは百貨店の美術ギャラリーで展示されていた個展の作品たちでした。
通りがかった瞬間に
「こっ・・・これはっ!(♡-♡)」と、身体中の細胞が喜びました^^
「こんな作品があったら、楽しいだろうなぁ、素敵だろうなぁ、美しいだろうなぁ、観てる人は幸せだろうなぁ~、、」
そうイメージした世界観は、ちゃーんと現実に現れるんですね~。
そして想像していたとおり、
観ている人達は細部まで覗き込んで、興味と会話が尽きません♡
その作風は私のお役目ではなかったけれど、
自分が「超絶いい♡!」と確信してた世界は、
しっかりと違う現実の世界で大勢に受け入れられてたんだ・・♡
それがどういうご縁か、あの日、
私の現実と交差したんだなぁ~と感慨深いです。
そんなこんなな感動の出会いのおかげで、
ここ数日ずーっとずっと幸せな気持ちが続いています^^
そんな気持ちのまま、今日は東京藝大の卒展へ。
私には現代アートや前衛アートはよく解りませんが^_^;
アカデミックな世界においては、
やはり藝大は他の美大の卒展よりも、密度が濃い気がします。。
綺麗に仕上げるなら私たちよりきっと、機械が得意です。
そっくりに描くなら、今や私たちよりカメラの方が上手です。
だけど、わざわざ手で描くのは・・
機械には生み出せない「あなた」というフィルターを通して観てる世界
それそのものを、私たちにも共有させて欲しいのですよね。
この人、どんな経験をしてきたのかな?
どんなことをどんな風に感じる人なのかな?
どう表現しようとして、どこに工夫を凝らしたのかな?
この人の感性のどの部分が自分の感覚とリンクしてるのかな?
そんなことを自分と語り合いながら、響き合いながら、作品を拝見するのが好きです。^^
それにしても!
胸の内にあるイメージを、形にできるって素晴らしいですね☆
細部まで詳細に出来れば出来るほど想いの強さを感じますし、
反対に、
観る人の感覚を信頼して任せてくれるギリギリを見極めた曖昧さには、優しさや大らかさを感じます。
それはどこか・・自分の過去に夢想した理想の自分・・
優しいお母さんだったり、
強い女性だったり、
懐深い生き方だったり・・・
そんな思い描いた世界が現実となって、
形をかえて姿を見せにきてくれたのかとさえ思います。
いつかどこかで投げかけた想いは、
時空を超えて応えてくれるものなんですね。
みんな一粒ずつの宇宙のシナプス。
どの情報を次に伝えるかを自由に選択できる一個のシナプス。
みんなが繫がって巡り巡って、奏でたいね。調和^^
彼らの中の何名かの、受験生だった頃のひたむきなデッサンを見たことがあるんです。
だからなおさら、気持ちが入ってしまって・・応援したい年代の子たちでした。
(写真撮影・ネット掲載OKだそうです)